医療のこと その6
1年に2回、はるばるオクラホマからやってくる婦人の患者がいるそうです。
初診は10年前で、骨盤部の右側のこりと痛みを訴えていた。
8歳のときに落馬し、その数年後にもスケートでけがをしていることがわかった。
長い問診で先生が探りださなければ、二度にわたる事故の経験も、婦人のほうから口にすることはなかったでしょう。
毎回、これでだいじょうぶだというところまでていねいに治療をほどこす。
婦人も帰るときはいつも、「こんなに気持ちのいいことははじめて」という。
ところが、半年もたたないうちに電話があり、同じ症状を訴える。
ようするに、古い想念パターンを手放したくないのです。
というのも、健康でいようという意思よりも不満を訴えたいという欲望、自分を弱いものだと考えたいという欲望のほうが大きいからなのです。